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古事記 - kojik - の神話をテーマにしたシリーズ 

 

 日本最古の歴史書「古事記」の神話世界を独自の世界観で描いています。古代、現代、未来を自由に行き来する視点が特徴。作品に登場している人物(神も含める)の多くを自身で演じています。衣装、ヘアメイクを作品ごとに全く変えスタイリングし、古代から現代まで人類が多種多様な装いをしてきた豊かな感性をファッションの域を超え芸術として表現することをライフワークとしたい一面も内包。自身の写真は作家活動開始時期以前から懇意なプロフォトグラファーに撮影を担当してもらっています。これによりクオリティーの高いデジタルデータの重要なベースが構成されます。作品制作には大量の写真素材を必要としますので、これらは私が撮影したものを使用し、CG

(コンピューターグラフィックの制作手法で、画面上で絵を描いて完成させます。

 一昨年からシリーズとして制作している『古事記 - kojiki -』の連作 6 点は、アジアデジタルアート大賞 2015 のカテゴリー A 部門で入賞 。 " 日本最古の書物 " を題材にすることにより、日本とは日本人とは何なのか を考えながら、古くて新しい世界を創造することを目標としています。 

 また、デジタルで制作したデータをジクレー版画としてプリントした画面上に 日本の伝統的な金銀銅等箔押しの手法を加えることで新しい技術と伝統的な技 を掛け合わせる、(技術のハイブリッド = 伝統+現代のメディア)の新たな平面作品の表現を模索しています。 

 私たちが生きる ( 今 ) は、神話や歴史の時間軸の最先端であり、この瞬間が いつの日か ( 太古 ) になると、未来と古代を夢想し作品を生み出しています。 

" Kojiki " Genesis of Japan 古事記シリーズ

八岐大蛇

日本神話に登場する最も有名な伝説の生物、怪物の(やまたのおろち)。

荒くれ者だった須佐之男命(スサノオ)が神の国、高天原を追放された後、出雲の地に降り立ち大蛇を退治する英雄伝説の象徴的な光景をイメージした。

黄泉比良坂

古事記における、あの世とこの世をつなぐ道。島根に実在する「黄泉比良坂」を訪ね、写真を撮影しインスピレーションを受け制作している。数多の神を産んだ後、火の神を産んで亡くなった伊邪那美命。夫の伊邪那岐命は愛しい妻を連れ戻すため黄泉の国まで彼女を迎えに行くがそこには恐ろしい姿となった伊邪那美命が…。2人が永遠の別れを告げることになった悲劇だが、皮肉にもこの夫婦喧嘩により国は子孫繁栄していくことになる。

天の岩戸

高天原で悪行を行う須佐之男命スサノオに憤った天照大御神アマテラスは天の石屋(あめのいわや)に閉じこもる。太陽神アマテラスが引き籠ってしまったため、世界は闇に閉ざされ禍がおきてしまう。

そこでアマテラスを外に出すための方法を八百万(やおよろず)の神々は天の安河原で相談する。
知恵のある思金神(オモイカネ)の発案により、鶏を集めて鳴かせ、火を焚きいた。

太玉命(フトダマ)が注連縄を手に控え、天児屋命(アメノコヤネ)が祝詞を唱え、

天宇受売命(あめのうずめのみこと)は激しく踊り、それを見た神々が大声で笑い囃し立て、騒ぎが気になった天照は岩から顔をのぞかせる。

怪力の天手力男神(あめのたぢからお)が大きな岩を取り去って、外へ引き出し、世界に光が戻ったとされている。

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